速報・詳解 会社法改正動向
第3回会議 詳解
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 坂 本 佳 隆
弁護士 野 村 直 弘
弁護士 浦 地 智 暉
1 第3回会議の概要
⑴ 議事の概要
2025年6月25日、法制審議会会社法制(株式・株主総会等関係)部会の第3回会議が開催された[1]。
第3回会議の議題は、株主総会の在り方に関する規律の見直しに関する論点の検討である。「部会資料3」に基づき、①バーチャル株主総会およびバーチャル社債権者集会、②実質株主確認制度、③株主総会のデジタル化に関するその他の検討事項について審議された。
以下、特に断りのない限り、条文番号は会社法のそれを指す。
⑵ 部会資料の概要
「部会資料3」は、「株主総会の在り方に関する規律の見直しに関する論点の検討(1)」と題して、上記⑴の①~③につき、論点を問題提起した上で、補足説明を記載している。その内容および委員・幹事から示された意見の概要は、後記2~4で紹介する。
⑶ 参考資料の概要
第3回会議には5つの参考資料が提出された。
「参考資料5」では、実質株主確認制度に関して、発行会社、仲介機関、投資家等の実務関係者から成る検討会(法務省もオブザーバーとして参加)の会合で提示された主な論点が整理されている。
「参考資料6」では、(i)実質株主確認制度、(ii)バーチャルオンリー株主総会[2]および(iii)書面交付請求制度について、経済産業省が期待する検討の方向性が示されている。同じく経済産業省による「参考資料7」では、産業競争力強化法(以下「産競法」という。)により会社法の特例として認められているバーチャルオンリー株主総会の制度、開催状況等が整理されている。
「参考資料8」では、一般社団法人日本経済団体連合会(経団連)が主要な会員企業を対象として実施した書面交付請求制度に関する実態調査の回答結果が整理されている。
「参考資料9」では、三菱UFJ信託銀行株式会社が証券代行業務を受託している上場企業を中心とした書面交付請求率や電子投票採用企業の推移等が整理されている。
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(さかもと・よしたか)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。2006年東京大学法学部卒業。2008年東京大学法科大学院卒業。2009年弁護士登録(第二東京弁護士会)。2012年~2013年東京大学法科大学院非常勤講師。2016年米国University of Southern California (LL.M.)卒業。2016年~2017年米国ロサンゼルスのReed Smith法律事務所勤務。2017年~2019年に法務省民事局へ出向し、令和元年改正会社法の企画・立案を担当。2019年カリフォルニア州弁護士登録。主に、M&A及び会社法関連業務を扱っている。
(のむら・なおひろ)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。2013年東京大学法学部卒業。2015年弁護士登録(第二東京弁護士会)。主に、コーポレート、M&Aを中心として、人事・労務、紛争解決、サステナビリティ法務に関する業務を広く取り扱う。
(うらじ・ともき)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2021年東京大学法学部卒業。2023年弁護士登録(第一東京弁護士会)。主に、コーポレート、M&Aを中心として、人事労務、紛争解決に関する業務を広く取り扱う。
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/
<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ハノイ、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国およびロンドン、ブリュッセルに拠点を有する。
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