SH5664 金融審議会「暗号資産制度に関するワーキング・グループ」(第5回)について 長瀨威志/疋田雄大(2025/12/17)

取引法務資金決済法・デジタル資産

金融審議会「暗号資産制度に関するワーキング・グループ」(第5回)について

アンダーソン・毛利・友常法律事務所*

弁護士 長 瀨 威 志

弁護士 疋 田 雄 大

 

1 はじめに

 2025年7月31日に第1回が開催された金融審議会「暗号資産制度に関するワーキング・グループ」(以下「本WG」という。)において、現在、主として資金決済に関する法律で規律されている暗号資産を金融商品取引法(以下「金商法」という。)で規律することを含めた新たな暗号資産法制度に関する議論が行われている。本WGでは、暗号資産法制度に関する議論について、①暗号資産の類型、②情報提供規制のあり方、③業規制のあり方、④市場開設規制のあり方、⑤暗号資産のインサイダー取引といった不公正取引規制のあり方、の5つの論点に大別して検討を行っている。

 2025年10月22日に開催された本WG第4回会合(以下「本WG第4回」という。)では、上記5つの論点のうち、主に③業規制の各論および⑤不公正取引規制の各論について議論が行われた。特に、業規制の各論において、コールドウォレット等で管理する暗号資産についても、顧客への補償を適切に行うための備えが必要であるとし、過去の流出事案の発生状況やセキュリティ水準等を踏まえた適切な水準の責任準備金の積立て等が必要との考え方が示された点については留意が必要である。

 2025年11月7日に開催された本WG第5回会合(以下「本WG第5回」という。)においては、上記5つの論点のうち、②情報提供規制、③業規制、⑤不公正取引規制の観点からの議論が行われたほか、自主規制機関(一般社団法人日本暗号資産等取引業協会(以下「JVCEA」という。))の機能強化についても議論が行われた。以下では、これらの議論の内容について概説する。

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(ながせ・たけし)


アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー。2005年東京大学法学部卒業。2009年弁護士登録(第二弁護士会)。2016年米国University of Pennsylvania Law School(LL.M.)修了。2016年ニューヨーク州弁護士登録。

 

(ひきだ・たかひろ)


アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2019年慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2022年弁護士登録(東京弁護士会)。

 

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* 「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業および弁護士法人アンダーソン・毛利・友常法律事務所を含むグループの総称として使用

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