産業構造審議会イノベーション・環境分科会、排出量取引制度小委員会(第4回)を開催
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 宮 川 賢 司
弁護士 香 川 遼太郎
1 はじめに
経済産業省の産業構造審議会イノベーション・環境分科会は、2025年10月17日、排出量取引制度小委員会(以下「小委員会」という。)(第4回)を開催した[1]。
近年、EU排出量取引制度(以下「EU-ETS」という。)をはじめとする国際的なカーボン・クレジット取引の拡大に伴い、民間主体によるボランタリー・カーボン・クレジット市場も急速に発展を遂げている。他方で、制度運営における透明性および信頼性の確保が重要な課題として顕在化しており、2026年4月に運用開始が予定されるわが国の義務的排出量取引制度(以下「GX-ETS」という。)においても、国際的整合性を踏まえた制度基盤の整備が喫緊の課題となっている。
このような状況の下、経済産業省は、GX-ETSの制度設計に関する技術的論点を精査することを目的として小委員会を設置し、温室効果ガス(以下「GHG」という。)排出量の算定方法、価格変動抑制措置、市場運営の枠組み等について集中的な審議を進めている。小委員会はこれまで3回にわたり開催されている[2]。
本稿では、小委員会(第4回)での審議事項を概観する。
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(みやがわ けんじ)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所スペシャル・カウンセル弁護士。1997年慶應義塾大学法学部卒業。2000年弁護士登録(第二東京弁護士会)。2004年ロンドン大学(University College London)ロースクール(LL.M.)修了。2019年から慶應義塾大学非常勤講師(Legal Presentation and Negotiation)。国内外の金融取引、不動産取引、気候変動関連法務および電子署名等のデジタルトランスフォーメーション関連法務を専門とする。
(かがわ・りょうたろう)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。早稲田大学法学部卒業。2022年弁護士登録(東京弁護士会)。執筆として「非化石証書の制度と実務」(NBL2023年11月1日号)等。
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/
<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ハノイ、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国およびロンドン、ブリュッセルに拠点を有する。
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