米政府、相互関税率のさらなる修正に関する大統領令
アンダーソン・毛利・友常法律事務所*
弁護士 髙 嵜 直 子
弁護士 澤 田 駿
1 はじめに
米国トランプ大統領は就任以降、様々な関税の税率引上げを実施している。その中でも、巨額かつ永続的な貿易赤字による国家緊急事態を宣言し、国家緊急権限法(IEEPA)に基づき、2025年4月以降、すべての輸入品に10%、貿易赤字が大きい国に対してはさらに高率の関税を課すことを発表した(これらを総称して、以下「相互関税」という。)[1]。2025年7月31日、トランプ大統領が相互関税の関税率のさらなる修正に関する大統領令(以下「本大統領令」という。)に署名し、同年8月7日以降、本大統領令附属書1(Annex 1)に記載された国・地域に対し、それぞれ記載された相互関税率が課されることとなった[2]。
本稿では、本大統領令署名前の状況および本大統領令の内容等について概説する。
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(たかさき・なおこ)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所スペシャルカウンセル。2004年東京大学法学部卒業。2006年東京大学法科大学院卒業。2007年弁護士登録(第一東京弁護士会)。2012年Stanford School of Law(LL.M.)修了。2013年ニューヨーク州弁護士登録。インドネシア及びシンガポールの大手法律事務所、経済産業省通商政策局国際経済紛争対策室への出向経験を有する。主な業務取扱分野は、WTO/国際通商法務、海外事業展開の支援等。
(さわだ・しゅん)

アンダーソン・毛利・友常法律事務所アソシエイト。2015年慶應義塾大学法科大学院修了(法務博士)。2017年財務省入省。2025年弁護士登録(第二東京弁護士会)。貿易実務、通商、経済安全保障、規制当局対応等を広く取り扱う。
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業 https://www.amt-law.com/
<事務所概要>
アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業は、日本における本格的国際法律事務所の草分け的存在からスタートして現在に至る、総合法律事務所である。コーポレート・M&A、ファイナンス、キャピタル・マーケッツ、知的財産、労働、紛争解決、事業再生等、企業活動に関連するあらゆる分野に関して、豊富な実績を有する数多くの専門家を擁している。国内では東京、大阪、名古屋に拠点を有し、海外では北京、上海、香港、シンガポール、ハノイ、ホーチミン、バンコク、ジャカルタ等のアジア諸国およびロンドン、ブリュッセルに拠点を有する。
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